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『アナと世界の終わり』は、アメリカ「ファンタスティック・フェスト」で行われたワールドプレミア上映をきっかけに世界各国のファンタスティック映画祭で上映された。批評家からも評価が高く、劇場公開前から話題沸騰となる。また、スペイン「シッチェス・カタロニア国際映画祭」ミッドナイト・エクストリーム部門で最優秀作品賞を受賞するほか、イギリス「エディンバラ国際映画祭」、オランダ「アムステルダムド映画祭」、韓国「富川国際ファンタスティック映画祭」などで上映され世界中の映画ファンたちを熱狂に震わせた。
本作は2010年英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)で受賞した短編映画“Zombie Musical”をベースにしている。この短編は、ライアン・ゴズリングの出演シーンにシリアルを食べさせようとする動画(Ryan Gosling Won’t Eat His Cereal)を作った故ライアン・マクヘンリーが監督をしている。そして、彼の遺志を引き継いだジョン・マクフェール監督らによって、長編映画として完成された。海外の批評家からは、“『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ラ・ラ・ランド』の出会い!”と評され、「ゾンビ」×「ミュージカル」という二大ジャンルの奇跡の融合に成功した本作は、新たな映画史の1ページとなること間違いなし!
イギリスの田舎町リトル・ヘブン。高校生のアナは、幼い頃に母を亡くし父トニーと二人暮らし。学校では、ダサい幼馴染のジョン、暑苦しいほどラブラブなカップルのクリス&リサ、嫌がらせが止まらないオラオラ系の元カレ・ニック、SNSでソウルメイトを探し続けるステフなど、くだらない連中ばかり。このパッとしない生活から抜け出したいアナは、大学に進学せずに世界を旅することを計画していた。そのチケット代を稼ぐため、トニーに内緒でジョンと一緒にバイトに励んでいた。ジョンは、アナの願いを応援しながら密かに想いを寄せているのだった。 あるクリスマスの日、旅行の計画がバレてしまい、アナとトニーは大ゲンカをする。夢も希望もないこの町にウンザリしていたアナは、バイトの帰り道にジョンに励まされ、少しだけ元気を取り戻すのだった。 翌朝、気持ちを切り替えたアナはジョンと一緒にいつも通り学校へ向かう。その途中、スノーマンの着ぐるみを着た血だらけの男が突如現れ、ジョンに襲いかかる。その瞬間、アナは公園にあったシーソーを使って男の頭を吹き飛ばす!なんと、男の正体はゾンビだったのだ!幸運にも危機を回避できたが、ゾンビを信じようとしないアナに、ジョンはすぐにこの町から脱出しようと説得する。 しかしアナは、昨夜のケンカの事をトニーに謝りたかったのだ。父を探すことを決意したアナと、アナの願いを応援し続けるジョン。二人は、クリスマス学芸会のため学校に取り残された父とクラスメイトを救出するべく、この町のゾンビたちと戦う覚悟を決めるのだった。 果たして、アナはみんなを助け出し、この町を脱出することはできるのか―!?そして、腐ったように生きてきたこの人生にケリをつけることができるのか―!?

  • 1998年4月29日生まれ、イングランド・デヴォン出身。2011年に『イントルーダーズ』で映画デビュー。続いて、大ヒット映画『レ・ミゼラブル』(12)、ジョン・ライト監督『スティールワールド』(14)、インディペンデント映画『The More You Ignore Me』(18)などに出演。また、コメディードラマ「Cold Feet」(16-17)の最新シーズンにも出演。今後の待機作として、2本の長編映画の主役が決まっている。ビクトリア・ジャスティスとの共演で『Summer Night』、そして英バンド、マクフライのダギー・ポインターと共演する『Kat and the Band』がある。
  • スコットランド・ハイランド生まれ。現在はグラスゴー在住。英国王立スコットランド音楽院出身。カミングはエデン・コート・シアター、エディンバラ・フェスティバル・フリンジで俳優・音楽監督としてスコットランドで活動。自分の作品の脚本や修正なども手掛けている。『アナと世界の終わり』が長編映画デビュー作となる。
  • カナダ人の俳優であり、振付師、作曲家でもある。英国王立スコットランド音楽院卒業。主な出演作は、『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(14)や、『Listen Up Emily』『Some Other Place』(ともに16)などの短編。いくつかの舞台でも活躍している。また、Pridesの「Messiah」とBelle and Sebastianの「Perfect Couples」「Allie and Nobody’s Empire」のミュージックビデオの振り付けと出演、そしてBelle and Sebastian の2015年のアメリカとイギリスのツアーの振り付けを行った。
  • ロンドンのアーツ・エデュケーショナル・スクールで学んだ。出演映画は「Love me Till Monday」(13)、「Captain Webb」(15)など。舞台では、マイケル・グランデージ演出のジョン・ローガンによる戯曲「Peter and Alice」などに出演している。テレビでは、「The Crimson Field」(14)、「ホテル ハルシオン」(17)、「マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜」(18)などに出演。
  • エディンバラ・ネピア大学、演劇と文学の学位を成績トップで卒業。大学へ行く前はナショナル・ユース・シアターに所属していた。テレビの出演作品は「Dixi」(17)、「Still Game」(16)。映画は本作が初の長編映画出演となる。多数の舞台にも出演している。
  • 2014年に『Cam2Cam』で映画デビューし、本作が長編2作目の出演となる。『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(18)にも出演している。また、レイフ・ファインズ主演の舞台「アントニーとクレオパトラ」にも出演しており、ナショナルシアターライヴとして上映された。その他、「真夏の夜の夢」「ロミオとジュリエット」など多数の舞台に出演している。テレビでは「Casualty」(15)、「Will」(17)などに出演している。
  • 1965年11月16日生まれ、イングランド・ミドルズブラ出身。王立演劇学校(RADA)で学んだ後、マイク・リー監督『キャリア・ガールズ』(97)や『トプシー・ターヴィー』(99)に出演。最近では『イーグル・ジャンプ』(16)でタロン・エガートンやヒュー・ジャックマンと共演している。数多くのテレビシリーズにも主演、出演している。「Clocking Off」(00-03)、「Early Doors」(03-04)、「The Street」(07)、「ランドガールズ」(09-11)、「Waterloo Road」(11-14)、「ホテル ハルシオン」(17)、など。「Northern Lights」シリーズ(04-08)では4年間主役を務め、2018年から始まったBBCドラマ「シェイクスピア&ハサウェイの事件簿」でも主演を務める。
  • 1964年12月15日生まれ、イングランド・ロンドン出身。イギリスのトップ俳優で何度も賞を授賞している。出演した主な長編映画は『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』(04)、『Blackball』(03)、『ドキュラキュラZERO』(14)など。テレビでは「キングダム」(94-97)、「ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル」(15)、ネットフリックス「リリハマー」(13-14)、大ヒット作「ゲーム・オブ・スローンズ」(13-17)など。また、「Three Girls」(17)での演技は高評価を得た。同年、BBCとネットフリックスのドラマ「ワンダーラスト:幸せになるためのセラピー」ではトニ・コレットと共演。
1998年4月29日生まれ、イングランド・デヴォン出身。2011年に『イントルーダーズ』で映画デビュー。続いて、大ヒット映画『レ・ミゼラブル』(12)、ジョン・ライト監督『スティールワールド』(14)、インディペンデント映画『The More You Ignore Me』(18)などに出演。また、コメディードラマ「Cold Feet」(16-17)の最新シーズンにも出演。今後の待機作として、2本の長編映画の主役が決まっている。ビクトリア・ジャスティスとの共演で『Summer Night』、そして英バンド、マクフライのダギー・ポインターと共演する『Kat and the Band』がある。
スコットランド・ハイランド生まれ。現在はグラスゴー在住。英国王立スコットランド音楽院出身。カミングはエデン・コート・シアター、エディンバラ・フェスティバル・フリンジで俳優・音楽監督としてスコットランドで活動。自分の作品の脚本や修正なども手掛けている。『アナと世界の終わり』が長編映画デビュー作となる。
カナダ人の俳優であり、振付師、作曲家でもある。英国王立スコットランド音楽院卒業。主な出演作は、『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(14)や、『Listen Up Emily』『Some Other Place』(ともに16)などの短編。いくつかの舞台でも活躍している。また、Pridesの「Messiah」とBelle and Sebastianの「Perfect Couples」「Allie and Nobody’s Empire」のミュージックビデオの振り付けと出演、そしてBelle and Sebastian の2015年のアメリカとイギリスのツアーの振り付けを行った。
ロンドンのアーツ・エデュケーショナル・スクールで学んだ。出演映画は「Love me Till Monday」(13)、「Captain Webb」(15)など。舞台では、マイケル・グランデージ演出のジョン・ローガンによる戯曲「Peter and Alice」などに出演している。テレビでは、「The Crimson Field」(14)、「ホテル ハルシオン」(17)、「マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜」(18)などに出演。
エディンバラ・ネピア大学、演劇と文学の学位を成績トップで卒業。大学へ行く前はナショナル・ユース・シアターに所属していた。テレビの出演作品は「Dixi」(17)、「Still Game」(16)。映画は本作が初の長編映画出演となる。多数の舞台にも出演している。
2014年に『Cam2Cam』で映画デビューし、本作が長編2作目の出演となる。『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(18)にも出演している。また、レイフ・ファインズ主演の舞台「アントニーとクレオパトラ」にも出演しており、ナショナルシアターライヴとして上映された。その他、「真夏の夜の夢」「ロミオとジュリエット」など多数の舞台に出演している。テレビでは「Casualty」(15)、「Will」(17)などに出演している。
1965年11月16日生まれ、イングランド・ミドルズブラ出身。王立演劇学校(RADA)で学んだ後、マイク・リー監督『キャリア・ガールズ』(97)や『トプシー・ターヴィー』(99)に出演。最近では『イーグル・ジャンプ』(16)でタロン・エガートンやヒュー・ジャックマンと共演している。数多くのテレビシリーズにも主演、出演している。「Clocking Off」(00-03)、「Early Doors」(03-04)、「The Street」(07)、「ランドガールズ」(09-11)、「Waterloo Road」(11-14)、「ホテル ハルシオン」(17)、など。「Northern Lights」シリーズ(04-08)では4年間主役を務め、2018年から始まったBBCドラマ「シェイクスピア&ハサウェイの事件簿」でも主演を務める。
1964年12月15日生まれ、イングランド・ロンドン出身。イギリスのトップ俳優で何度も賞を授賞している。出演した主な長編映画は『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』(04)、『Blackball』(03)、『ドキュラキュラZERO』(14)など。テレビでは「キングダム」(94-97)、「ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル」(15)、ネットフリックス「リリハマー」(13-14)、大ヒット作「ゲーム・オブ・スローンズ」(13-17)など。また、「Three Girls」(17)での演技は高評価を得た。同年、BBCとネットフリックスのドラマ「ワンダーラスト:幸せになるためのセラピー」ではトニ・コレットと共演。
撮影部門で6年働いたのち、2013年に初めての短編「Notes」を撮り、エディンバラのブートレッグ映画祭で最高スコットランド映画賞を受賞。「Notes」はイギリス全土と北米で上映され数々の賞を授賞した。同年、短編「V for Visa」と「Just Say Hi」を撮影。「V for Visa」はニューヨークのトライベッカ・フィルム・センターで開催されたブートレッグ映画祭で監督賞を受賞。「Just Say Hi」はヴァージン・メディア・ショーツ・コンペティションに参加し3つのうち2つの賞を受賞。複数の賞をとった監督は史上初だった。この映画はトレス・コート国際映画祭に参加し、その後23か国、100都市で上映された。また、クラウドファンドで製作した長編映画『Where Do We Go From Here?』はオーストラリアのシドニー・インディー映画祭でワールドプレミア上映され、8つの賞にノミネートされ、最優秀作品賞、音楽賞、助演女優賞を受賞した。本作が長編2作目となる。
脚本家であり、監督でもあるライアン・マクヘンリーは2013年“Ryan Gosling Won’t Eat His Cereal vines”によりインターネットで有名になった。コンセプト性の強い奇妙な6.5秒の動画がSNS上で多くのファンを魅了した。批評家は動画投稿サイトVineの存在を知らしめたと高く評価した。この成功から2か月ほどのち、ライアンは珍しい骨のがんと診断される。Vineのコミュニティが彼をサポートするため立ち上がり、クラウドファンディングを行った。ファンやメディアが彼の容態を見守る中、残念ながら2015年5月2日に亡くなった。『アナと世界の終わり』は、BAFTAで賞をとったライアンのオリジナル短編映画「Zombie Musical」が元となっており、彼の長編デビュー作となった。
現在は、これから放送されるCBBCの「Fear Falls」に取り組んでいる。2015年、ゲーム「Distant Star」の脚本で、BAFTAの最優秀ゲーム賞を受賞した。テレビドラマ「Bastion」のパイロット版は2012年の脚本ゴールドマインコンテストで準々決勝まで進み、チャンネル4の脚本コースで評価された。
映画とテレビの曲作りをしているグラスゴー出身のユニット。2人ともソロでいくつかアルバムを出して評価されていたが、2009年、イギリスのツアー中に知り合った。『アナと世界の終わり』の音楽は映画への愛と彼らのインディーの多岐にわたる経験が活かされている。 ハートは、The Lonesome Fire というバンドをやっていた一方、コールドプレイやモリッシーのプロデューサーのダントン・サプルや、モグワイのポール・サヴェージらとも仕事をしている。2014年、彼はスコティッシュ・アルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされ、6夜連続でCBS「The Late Show in the USA」に出演した。また、ミュージカル映画『サンシャイン/歌声が響く街』(13)で音楽監督補佐を担当。 ライリーは、グラスゴー美術学校の動画サウンドで博士号を取得。2016年の作品でスコットランドBAFTA新人部門にノミネートされた。チャンネル4のテレビ番組「Orange Unsigned」で勝利したところから注目を浴びる。直後にリリースした初シングル「Gimme A Call」が英シングルチャートで14位になった。
青春ゾンビミュージカルを構成する名曲を一部紹介!楽しいポップソングからロックやソウルフルなナンバーまで揃ってます!これさえ押さえておけば、一緒に歌って踊れちゃうかも!?
♪Break Away
田舎町で退屈な毎日を過ごすアナたちが、「この町から逃げたい」という感情を爆発させた一曲。アナ、ジョン、ステフの素晴らしいハーモニーが心に響く!
♪Hollywood Ending
田舎町で退屈な毎日を過ごすアナたちが、「この町から逃げたい」という感情を爆発させた一曲。アナ、ジョン、ステフの素晴らしいハーモニーが心に響く!
♪Turning My Life Around
軽快なステップにハッピーな歌声を轟かせながらの朝の登校は気持ちいい!と思いきや、アナちゃーん!おーい!後ろ後ろー!エドガー・ライト監督『ショーン・オブ・ザ・デッド』を彷彿とさせるゾンビ登場シーンに歓喜!
♪Human Voice
どこもかしこもゾンビに囲まれ絶望的状況に不安になるアナたち。私たちの将来には何が待っているのか?思春期ならではの漠然とした不安に押しつぶされそうになりながら、心の叫びを歌い上げる。
“誰かここから出して どうしたら抜け出せる?
元の生活に戻れる? もっと楽に息ができる?
人間の声が聞きたい 信頼できるものが欲しい
この雑音の中で  誰か立ち上がって“
♪Soldier At War
襲いかかってくるゾンビに対して勇敢に立ち向かうプレイボーイ・ニック!ちょっとウザいけど、ゾンビを倒しまくる姿に爽快感を覚えるロックナンバー。
“ゾンビ殺しなら 俺がクラスでトップ
お前らが隠れてる間に ぶっ殺してやる
最大の防御は攻撃だ 俺は戦う戦場の兵士だ”
♪Nothing Gonna Stop Me Now
サヴェージ先生の怒り、大・爆・発!生徒や保護者に対する日頃の不満を、ここぞとばかりにぶちまけながらアップテンポで歌いきる!ヴィラン的存在であるサヴェージの魅力たっぷりのナンバー!
“黙れ クズども 私の言うことを聞け
私に注意しろと 言わなかったか?
もう私を止められない もう私を止められない
花が咲くまで長かったが 火がついて準備ができた”
♪What A Time To Be Alive
エンディングで流れるのは、しっとりジャジーな一曲。「生きてるって最高に幸せ」と歌うのは一体誰でしょう??―
“トラブルを忘れ 悩みを吹き飛ばし
今日を楽しもう 明日は死ぬかもしれないから
生きてるって最高に幸せ 生きてるって最高に幸せ“
物語の始まり
ジョン・マクフェール監督は『アナと世界の終わり』の脚本を読むとすぐに気に入った。その奇想天外な設定だけでない。「この作品にはハートがあった。私はいいキャラクターと、ハートと、いい物語が詰まった映画が好きなんだ。脚本を読んだとき、ジョークにもハマった。私が書いていたかもしれない脚本だと思い、すぐにこの映画製作にかかわりたいと思った。」
 マクフェールは2人のプロデューサー、ネイスン・アレ=キャルーとニコラス・クラムに歓迎され、監督をすることになった。「彼らは私のことをまったく知らなかったのに私を受け入れてくれた。初日から私を立ててくれて、撮影の間は口出しせず、私の好きにさせてくれた。この映画に関わることができ、これほどのサポートを受けて本当に楽しかった。」
過酷な撮影条件を乗り越える結束力
優秀な撮影チームのもと、ポート・グラスゴー、イースト・ロージアン、ファルカークで撮影をした。ほとんどのアクションシーンは、冬の間だけ休校となる実際の学校で撮影された。マクフェールが言う。「最初の3週間はほぼ学校での撮影だった。俳優たちは撮影現場に来て、高校生に戻ったように感じたようだ。学校の廊下を生徒たちがジョークを言いながら歩いたり走ったりしていた。」建物の外は近くにクライド川がある、殺風景だが美しい田舎町だ。「それが魅力のひとつだった。さみしい街だが、ゆるやかな丘陵が美しかった。」
 撮影期間は5週間しかなく、全員が集中する必要があった。「撮影チームのすべてのチーフはすばらしかった。」マクフェールは言う。「彼らのサポートはありがたく、スタッフはみんなテキパキして、気になることは何一つなかった。問題が起きた時はみんなで悔しがり、何とか打開しようとした。大変だったけどみんな楽しんで撮影した。それは作品に表れていると思う。」

 キャストたちはスコットランドの冬に苦しんだが笑顔を絶やさなかった。「凍るような寒さだったが外での撮影でも俳優陣はすばらしかった。特にエラはいつも寒そうだったが3枚ジャケットを重ね着して、お湯のボトルを2つ手に持っていた。テイクとテイクの間にはいつも『寒すぎる!』と言っていたがカメラが回るとそんな素振りは見せず、集中してくれた。すばらしいプロ精神だった。」
 『アナと世界の終わり』に関わった誰もが、現場の結束の強さを話す。「毎日、その日の終わりに全員と握手かハグをした。本当に全員すばらしかったから。」とマクフェールは言う。「この映画に関わる人全員がポテンシャルを最大限に発揮するという目的に向かい、ひとつになったのがわかった。この機械は何百もの歯車からできており、その歯車の大きさにかかわらず、すべての歯車がきちんと動かなければ最高の働きはできない。全員が同じ方向で動かなければいけない。それがこのチームにはあった。」
 撮影期間が短かったのでキャストへの負担は大きかった。「ダンスの振り付けを覚えるのに1時間しかなかったこともあった。」ハントは言う。「戦いの振り付けは撮影の前、10分ほどで覚えなければいけなかった。常に最高のパフォーマンスができなければ、時間が許さなかったの。最高の仕事環境だったわ。」
 『アナと世界の終わり』はアクションがキーとなっている。エラにとって特別なチャレンジだった。「私はとても不器用なの。ある時、アナが怒って、機嫌が悪く、泣いてとっても感情的になる日があった。キャンディーケーンを手に持って、ゾンビをひとりひとり倒しながら歩いていくスローモーションのシーンよ。一度リハーサルをして、さあ本番っていう時にこう言われたの。『撮影が始まったら君に両側から血をかけるから前が見えなくなるかもしれないよ。』4回目にかけられたとき、私はちょうどキャンディーケーンを頭の上で振り回してて、血が私の目の中にちょうど入ってしまったの。そしたら私はゾンビではなくカメラを叩いちゃって、撮影監督はカメラを落としちゃった。私は手で顔を覆ってF**k!って言っちゃって、NGになった。」
登場人物とキャスト
 『アナと世界の終わり』の登場人物は映画の成功の大きなカギを握っていた。そこで、キャラクターを構築するのに脚本に時間をかけた。マクフェールはこう言う。「登場人物のキャラクターはとても奥が深い。私は章の進め方に注意を払った。最初の章は青春コメディー。それぞれの登場人物のキャラクターと住んでいる環境を描いた。第2の章はホラーコメディー。そこには少しだけ危険が入ってくる。登場人物が何名か命を落とす。そして中間地点。そこで映画はガラッと変わり、登場人物にこれから起こることが見えてくる。そして3番目の章では登場人物それぞれがどんなキャラクターか明らかになっているようにしたかった。私は観客を笑わせることができれば泣かせることもできると信じている。」
 この作品はいくつもの感動的なシーンがある。それはあるテーマが根底にあるからだ。「子供たちが成長して、死と向き合うというのが大きなテーマだ。」マクフェールは言う。「ゾンビ映画はすべて社会的な疑問を投げかけている。『我々は子供たちに何を残すべきか?次の世代はどこへ向かうのか?』これは子供たちが成長し、高校を卒業して人生に責任を持つようになることと、同時に、親の世代が残した社会にどう向き合うかということを問う映画だ。」
 よく考えられた複雑なキャラクターを演じるにあたり、マクフェールは俳優たちに1つの大切な能力を求めた。「彼らはみんなよく考えるタイプだった。エラの好きなところはオーディションの最中、彼女に演技を求めたら、逆に私に質問してきたところだ。『なぜなのか知りたい』と。そこが気に入った。俳優たちとはいつも、キャラクターについて、セリフについて、言いたいことを言い合った。私は彼らにできるだけ関わって欲しかった。彼らの考えを取り入れたかった。もちろん、私が反対することもあったが、いつも私たちは自由に意見を述べ合った。彼らは彼らなりの考えがあった。」
音楽が映画を作る
 『アナと世界の終わり』では音楽が映画を作っている。作曲はロディー・ハートとトミー・ライリー。「この製作に最初に携わったとき、すでに6曲ができていて、私は音楽担当の2人と一緒にそれを確認した。」とマクフェールは言う。「私は彼らに命を託してもいいくらい信頼しているから全く問題はなかった。彼らはお互い意見をぶつけ合う、とてもいいチームだ。ロディーはよく考えるタイプでトミーはちょこまか動き回るタイプ。2人はいいコンビだった。私たちはフライデー・ミュージック・クラブというのを始めた。金曜日に会って脚本について、シーンについて、歌について、そして方向性を話し合う会だ。彼らはそこでできたての歌を演奏し、それについて話し合った。みんなで力を合わせて作り上げた。」
 マクフェールはこの作品づくりのため、昔のミュージカルを見て勉強した。「この映画を撮るまで『ハイスクール・ミュージカル』を見たことがなかった。それまでの私のお気に入りミュージカルは『サウスパーク/無修正映画版』だった。そして「ウィキッド」を見に行き、ありとあらゆるミュージカルのDVDを見た。今は「ウェスト・サイド物語」が好きだ。この映画の中に少し、その影響も入っている。」
 マクフェールは『アナと世界の終わり』が新たな季節もののミュージカルとして受け入れられることを願っている。「今から5年後には、小さな映画館でこの作品を一緒に唄うのがクリスマスのお気に入りの恒例行事になってくれていたらうれしいよ。それが私の夢だ。」